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午後から雨と言う事と、翌日が休診日と言う事で
朝から獣医さんは混んでいた。

昨日帰ってからの様子を伝えて、預けて帰る。
李も血液検査をしてもらおうと、一緒に連れて来てたけど
今回は見送り。

随分と李の事を構ってあげれる余裕がないから
家では鳴きまくり。
ストレス、溜まってるのは目に見えてわかる。
なので、ほんの気休めかもしれないけど
帰りに公園に寄って、一緒に走ってあげる事に。

 李、いつもごめんやで。

病院から3時半に迎えに来てくれと電話。
再度、李と一緒に出掛ける。

出てきた杏は、昨日のパルスの後よりも調子が良さそう。

今日はパルスだけでなく、レントゲンで肺の検査。
(鼻水が出るようになったので。)
肺は問題なし、心臓も問題なし、腎臓も問題なし。
胸水も今の所は見られないとの事。

後、昨日は10kgだった体重(初めて診察を受けた時は9.6kg)が
今日は10.3kgに増えていたため、少し腹水を抜いた。

ただ、血小板が随分と少なくなってるから
血が止まりにくくなってるそう。

腹水を抜くために、刈られた毛の下に見える肌は
悲しくなるくらいに黄色だった。

家に着いて、カラーを外してあげると
今日は前足のテープを外す元気がある。
薬がきつくて寝がちだけど、ご飯も完食。

ただ、先生からおしっこの量が増えると言われているのに
全くその気配がない。

夜、呼吸がかなり荒くなる。
眠いだけなのか、朦朧としているのか
呼びかけにもあまり反応しない。
パルスがきつくて苦しいのか
それとも体が苦しいいのかも、わからない。

その様子を見た娘が、ココに来て初めて泣き出す。
泣いている私を見ても
「母さんがそんなんやったら、あかんやん。」
「まだあかんって決まった訳、ちょうやん。」

そんな風に叱ってた娘が
「最後まで泣かんとこうと思ってたのに。」
って、泣いた。
彼女なりに、一生懸命我慢しててんな。

眠れない夜を一晩過ごし、何とか朝を迎えた。

この病気になって、初めてご飯を残した。
相変わらず、おしっこの出も悪い。

朝8時半頃、「洗濯物、干してくるからな。」と杏に声を掛けて
ベランダに出た。
杏を見ながら洗濯を干してると、「ひっ、ひっ。」と聞こえてきた。
あわてて駆け寄ると、しゃっくりの逆で
「ひっ、ひっ。」と、吸い込んでいる。
呼吸も弱い。
呼びかけにも反応が鈍い。

もう、だめだと思った。
10時に獣医さんに行く予定だったけど、連れて行けそうにない。
病院に行けそうにないと留守電を入れ、体を撫で続けた。

抱いてあげようと抱えたら、少し反応があった。
もう一度病院に電話する。
「今すぐに来て。」と言う先生に
思わず「連れて行くんですか?」と言ってしまう。
「このまま家で看るんか?」
先生にそう言われて、目が覚めた。
「送ってくれる人、探してきます。」
杏を腕の中から下ろしたくなかったから、隣の友達に頼むつもりで
杏を抱いたまま、外に出た。
だけど歩く振動で杏が起きたので、そのまま私が連れて行く事に。

病院に着く。
昨日10kgに減った体重が、10.2kgに増えている。
腹水?
それとも胸水?

診察台で、決して伏せる事のなかった杏。
今日、初めて伏せをした。
立つのがしんどいんだろう。

「今日のパルスはやめとこう。
 おしっこが出るように、利尿剤だけ入れておくから
 しっかり様子を見るように。
 明日の様子をみて、明日からの治療を考えような。」


初めて先生の前で泣いた。

家に連れて帰るなり、吐きまくる。
朝ご飯はもう胃にはないだろう。
ご飯を出しても、首をそむける。
横になったまま動かない。
私もずーっと横に付いていた。

今にも消えそうな呼吸。
呼びかけに時々瞳を上げるけど、殆どは閉じたまま。
眠いだけなのか、それとも意識が遠のいているのか
やっぱりわからない。
時々痙攣する。

前足を持たれるのが嫌いな杏。
私が握ると、いつだって拒否。
なのに、今日はじっと握らせたまま。
拒否する元気もないのかな?

マイナスな考えだけは絶対にあかん。
そうわかってるけど頭の中はマイナスだらけだった。

それが少し好転したのは、耳に体温が戻ってきた事。
おしっこさせに外に出ると、自分で立って足す事。
昼にいくらご飯をやっても食べなかったのに
いつもの量とはいかないけど、夜にはそこそこの量を食べれた事。

そして今
昼間の呼吸とはうって変わって、早い荒い呼吸。
だけど耳も手も暖かいし、舌の色も随分良い。
多分、危険な状態にかわりないだろうけど
昼に泣き尽くしたからか、私は今落ち着いている。

ただ今夜も、眠れない夜になりそう。

 杏の傍でヘソ天で寝る李。
                    わかってるんだか、わかってないんだか。






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夜、病院からお迎えの電話。

輸血は無事成功。
PCV値、14%から24%に底上げ。
それと同時に、パルス療法の初日。
こちらも、問題なく終了。

この血、どれくらい杏の体内に留まってくれるかな?
「二週間、あって欲しいねんけどなぁ。」
先生は言った。

点滴のプラグを付けたままだから、杏はカラーを付けていた。
(いつも止血のテープ、一撃で外してしまうから。)
輸血で元気になってるはずなのに、元気がないのは
カラーのせいなのか
それともやっぱりパルスがきついのか。

家に帰って、一番に水を飲みに行く。
カラーが邪魔で、上手く飲めない。
器を口元に持っていってあげるけど
それでもいつもみたいに飲めない。
なので、途中で止めてしまう。
脱水が心配。

ご飯もそう。
いつもの器でなくて、食べやすそうな器に入れてあげたけど
食べたのはいつもの半分。
食欲がないのか、カラーのせいなのか。

腹水の予防のため、強心剤の追加。
おしっこがいっそう大変になるって先生は言ってたけど
そのおしっこさえも行きたがらない。
そうなると、今度は膀胱炎が心配に。

副作用でどんな夜になるかと心配したけど
朝までほぼ定位置で寝てた。

朝、おしっこ。
やっぱりまっ黄色。
溶血は止まってなさそう。

ご飯をきちんと食べて欲しいから、ご飯の時だけカラーを外す事にした。

いつもの量、完食。
やっぱりカラーが嫌やったんやな。
その後少し様子を見てたけど、いつもなら一撃に外す止血テープ。
体がしんどいのか、外す元気もない。
なので、カラーは外したままにしておく事にした。
昨夜に気付いてあげれたら
ストレスを与えることもなかったのに、って反省。



今日、二回目のパルス。
ぐったりしてる姿を見るのはつらいけど
もしかしたらこの治療が、杏の命を繋いでくれるかもしれないなら
頑張ってもらうしかない。






コメント・メール…
温かい言葉に励ましの言葉、本当にありがとうございます。
もともと涙腺の弱い私は、読むたび正直洪水状態です。

先日もお友達から、虹の写真が送られてきました。



この一週間で二度も虹を見れるなんて。
もしかしたら良い方に動いていくのかも、なんて思ったり。
(その割には、泣きすぎですよね?

今私は皆に支えられながら、奇跡が起こるのを待っています。

そろそろお迎えの時間です。
行ってきます。



「何もしーひんかったら二週間もたへん。」
先生の言葉を、一晩考えていた。
もし輸血で何かあったら?
二週間あるかもの命を、今日の輸血で亡くすかもしれない。
そう思うと、怖くてたまらなかった。

10時、病院に。
なかなか病院に入ろうとしない。
それだけで「万が一」が頭をよぎる。

クロスマッチの結果を待つ間、外を歩かせる。
いつもはお散歩がてら、歩いて来る病院。
杏は帰れると思ったのか、家への道を歩き出す。

ちゃうねん、あんちゃん。
これからやねん。
きっとまた、歩いて帰れる日がくるから。
抱っこして、病院に戻る。

クロスマッチの結果はOK。
早速輸血にはいる。
今日は「頑張るんやで。」って、声を掛けられた。

まずは輸血が無事終わる事。
その次が、もらった血が少しでも長く杏の体に留まってくれる事
その次が、パルス療法が効いてくれる事。

そんなに願う事は、欲張りですか?




 行って来ます。


朝、ほんの少し吐く。
朝ご飯をどうしようかと思ったけど、今は体力勝負。
いつもより少し減らして食べさせる。
減らした分は、このまま吐かない様だったらお昼に食べさす事に。

散歩は珍しく抱っこを要求。
まぁ、そうやわな。
しんどいにきまってる。
けど、杏を抱いて李を散歩させるってちょっとしんどい。
歯茎は、ぐんと色が落ちた。
輸血が近い事を予感させる。

おしっこはまっ黄色。
ステロイドで、肝臓に負担かかってるかなぁ。
ウンチはちょっと白っぽい。
ちょっと気になるから、診察に持って行こう。

パルス療法の説明を聞きに行くのは、1時。

待合室で待っていると、またまた先生が出てきて
杏の様子を見て「輸血しやな、あかんかもなぁ。」とつぶやいた。

診察室へ入るとまず、体重測定。
金曜より2kgも増えている。
嫌な予感。
エコーで見ると、案の定、腹水。
「水やったら良いけど、血やったらなぁ…。」
先生は、その後を言葉にしなかった。

抜いてみると、水。
ほっとしたけど、良い訳じゃない。
血よりはマシなだけで、異常は異常なんやから。

気になる目やに。
目を見た看護師さんは「黄疸、出てきたなぁ。」
そっか、だからおしっこ黄色いんや。
黄疸が出てきたって事は、溶血が始まった事を意味する。

溶血…
一番避けたい事やったのにな。

血液検査の結果、13.8%。
金曜より、3%ダウン。
この数値は初めて病院に来た時よりも良いにも関わらず
腹水のせいで、あの時よりもしんどそうに見える。

この状態でのパルス治療は、体力的に厳しいと先生は言う。
まずは輸血が必要。
輸血と同時にパルスをするのが先生の案。

輸血は、一度目と二度目、同じ子から貰うのは危険。
そんな事をどこかのHPで見た気がした。

かと言って、大型のワンコを飼っている友達なんて居ない。
近所で挨拶程度のお付き合いの方に、お願いしてみようか?

先生は、一度目の血をもらった病院のワンコからの輸血を勧めたけど
「協力してくれるワンコを探します。」
そう言った私に、それ以上何も言わなかった。

黄疸・腹水・PCVの減少・輸血…
頭の中、いろんな思いがぐるぐる回る。
私は今正常なのかな?それともおかしいのかな?
よくわからない。

帰ったら供血してもらえるワンコを探さなきゃ。

近所の心当たりの方には、少し前から
「もしかの時は協力して貰えないでしょうか?」と声を掛けてあった。
今日も朝に会って
「今から病院です。もしかしたらがあるかもしれません。」
そう話した。
彼女は「必要なら言ってくださいね。」そう言ってくれてた。

だけど、実際そうなったら?
夫婦二人、我が子のように可愛がっているワンコの血を
めちゃくちゃ仲が良い訳でもない私の為に…?
私だったら?
血を採ったくらいで死ぬ訳じゃないけど
やっぱりいろいろ考えてしまうだろう。
それに「お願いします。」って言われて
「いや、ちょっと…。」なんて、断りにくい。
そしたら納得のいかないまま、供血してもらう事になる。
やっぱりそれは、私としても嫌。

旦那に相談する。
旦那は、治療をする事にも消極的。
それで治る可能性があるなら良いけど
しんどい思いをさせるだけやったら、と言葉を濁す。
(先生に話したら、男の人は大概の人がそう言うらしい。
 やっぱり女は強いねんなぁって、実感。)
血をもらう事にも反対。
それは、私と同じ考え。
だけど一度目と二度目、同じ血液を使うのが危険やねんやったら
なんとしても誰かを探さな。
そう言う私に、釘を刺すように
今回は病院のワンコからの輸血を勧めた。

先生にその旨、電話する。
「病院のワンコの血をもらうのと、別のワンコの血をもらうのとじゃ
 どっちの方がリスクがありますか?」

諦めきれずに聞く私に、先生は
「半分半分やと思うで。」

病院のワンコの方が少しでもリスクがあるのなら
形振り構わず頼もうと思っていたけど、半分半分やねんやったら
他のワンコに注射針を刺す様な事はしたくない。
やっと、決心できた。

「今の飼い主さんは、治療を諦める人が多い。
 治療を進めへんかったら、なにも前には進めない。
 今は輸血&パルス療法と言う大きな扉の前で立ち止まっている。
 まずはその扉を開けて欲しい。
 パルスがあかんかったら、また別の治療を一緒に考えたら良い。
 このままなにも治療しーひんかったら、二週間はもたへんやろう。
 とにかくパルスをしやな、何も始まらへんねんからな。」


病院から帰ってからは、情けない事にへばってた。
涙がどんどん溢れてくる。
泣いてたってなにも変わらないし
どうしようもない事だってわかってる。
だけど、行き場のない思い。
何処にもぶつけようもない。
ただ、泣くしかない。

だけど、先生を信じて頑張るしかない。






腹水で張ったお腹。
絶対治してあげるから、頑張るんやで。



 





昨日の夜、先生から電話。
外注に出していた血液検査の結果が出たとの事。

そこにはやっぱり
杏自身が血液を作り出している結果はない、との事。

ステロイドの経口投与では、何も改善しない。
薬が手に入り次第、パルス療法に入りたい。
その説明を聞きに来てほしい、との内容。

杏の場合は、赤芽球癆と言う
赤血球だけが減り白血球と血小板は正常だと言う
非常に珍しい病気の可能性が高いらしい。

通っている獣医さんは、小さな町医者で
最新の医療を施せる設備は、多分ない。

だから、正直転院も考えたし
セカンドオピニオンも考えた。

だけど、先生は先生なりに一生懸命病気の事を考えてくれている。
最後まで先生を信じてみよう。




一昨日から涙目で、目ヤニがひどい。
免疫低下からきてるんだろう。
そして今日の杏、具合悪そう。
夜、少し吐く。
一瞬、嘔吐し続けたあの夜が頭をよぎる。


さっき、ダイスキな大沢さんも言ってた。
『乗り越えられない試練はない。』って。

そだね、あんちゃん。
あんちゃんなら、きっと乗り越えられる。
うん、大丈夫。
母さんが、ついてるからね。




杏の夜が、どうか苦しくありませんように。






昨日は、新しくオープンする店舗の応援に行ってきた。
仕事を終えて外に出たら、かすかに虹が出てた。



『杏が病気に勝てますように。
 この病気で闘ってる子達が、あの橋を渡る事がありませんように。』


願った。






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プロフィール
HN:
misa
性別:
女性
自己紹介:

野良出身のにゃんこ三匹
くらら
しいな
たいち
と、暮らしています。


保護犬の幸せ探しのお手伝いを
はじめました。

過去記事は、こちらに。
HP:

2002年10月26日生まれ
プチフラッフィーコーギーの女の子
2016年9月8日
お星様になる
享年 13歳11ヶ月

2012年5月
悪性神経鞘腫と診断され、摘出手術
2014年5月 寛解

2014年9月
糸球体腎炎の疑いありと診断
2014年11月
投薬(ENACARD)開始
2016年3月
投薬(レンジアレン)開始
2016年8月
皮下輸液 開始
くらら

2012年8月くらいに生まれる
野良猫出身の女の子
2012年9月 保護
2013年8月 我が家の子となる
しいな

2013年6月くらいに生まれる
野良猫出身の女の子
2013年8月 保護
2014年6月 我が家の子となる
たいち

2014年5月くらいに生まれる
野良猫出身の男の子
2014年7月 保護
2015年2月 我が家の子となる

2000年10月30日生まれ
コーギーの女の子
2009年12月30日
免疫介在性溶血性貧血で
お星様になる
享年 9歳2ヶ月

コーギースタイル Vol.27

辰巳出版より 2011.5.30 発売

杏の闘病記を掲載していただきました
巻末 P90~P93
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