「警察から、”車にひかれた柴犬を保護したんですが、威嚇して近づかせてくれません。
骨折してると思うのでなんとか病院に連れて行きたいんですが
どうしたらいいでしょうか”って連絡あって。
ケージの外から鎮静剤が打てたら、大人しくなって病院へ運べるようになるからと
かかりつけの先生に警察まで行ってもらえへんかお願いしたんやけど
休み明けで忙しいらしくて。」
レモピさんから電話があったのが、1時過ぎ。
仕事がちょうど休みだったので、とりあえず一緒に警察へ行ってみる事に。
柴犬で威嚇って、どんなに攻撃性のあるコ?
私達で何とかできるんかな?
車の中、そんな話をしながら4時過ぎに警察に到着。
駐車場の隅っこのケージの中に、こっちを見てるお座りした柴犬が見えた。
ケージまで50m、攻撃性のあるコならこの時点でも吠える。
近づいたって一声もあげない。
ん?聞いてたのと全然違う?
「少し落ち着いたみたいです。さっきはケージから出てましたし。」と係りの方。
レモピさんが持ってきたバリケンへ移動させようとオヤツで誘うが、一歩だって動かない。
もちろん、むやみに抱き上げる事もできない。
結局、警察のケージごと車に積む事にした。
病院はやっぱり込んでいて、順番が来ても
私達では柴君をケージから出す事ができないので
やっぱりケージごと診察室へ入れて、先生がすばやくエリカラをつけてくれて
看護師さんと二人係で抱き上げ、なんとか診察台へ乗せてくれた。
このとき、初めて柴君の声を聞いた。
うんん、声じゃなくて悲鳴。
動かされて、痛かったんだろう。
レントゲンを撮ってもらった結果、右の骨盤骨折が判明。
それも、ボッキリと。
また、左側の関節が浮いている可能性がある事もわかった。
救いだったのは、骨髄に損傷が見られなかった事。
立てないのは骨折のせいで、ぐっと足に力を入れて突っ張る事も出来るし
おしっこも、膀胱を刺激してやったら出た。
麻痺はしていない事にほっとした。
ただ骨折の場所が場所なだけに、固定での治療は無理なので
手術しか方法はなく、レモピさんのブログにあったように手術を待てるリミットは10日。
だけど今はまだこの柴君は、誰かの飼い犬。
飼い主さんの許可なく、勝手に医療行為を行う事は出来ない。
警察では、痛みからかご飯もお水も飲んでなかったという事だったけど
先生からi/dをシリンジでもらうと、おいしそうに食べ
お水も少し飲んだ。
痛み止めの注射と点滴をしてもらい、家での過ごさせ方を聞き
レモピさんの家へ運んだ。
私はワンコの介護なんてした事ないし、レモピさんだってした事ない。
訳わからんモンが二人して、あーだこーだとない頭を使い
とりあえず、柴君の寝れるスペースを確保。
(時間かかったわりにできたのはそれだけ。
)
そして今後の事を話すけど、どうやっても答えは出ない。
少しでも柴君が、安静に穏かに過ごせる事。
その為に、レモピさんが柴君をお世話する時間が作れるように
りぼんを連れて帰ってきました。
家に着いたら9時前。
留守番してくれていた李とりぼんに、ご飯を食べさせ
散歩に出て、ようやく長い長い一日が終わった。
だけど私以上に、昨日を長く長く感じたのはきっとレモピさん。
介護が必要な犬の世話をした事がない、その不安。
とても高額な手術費の事。
レモピさんにいろんな事が重くのしかかる。
とにかく、飼い主さんを探さなきゃ。
見つかったとしても、あの高額の手術を受けさせてくれるかわからない。
「はい、お願いします♪」なんて、簡単に言える金額じゃない。
犬を飼うと言う事の温度差に、悔しい思いをする事になるかもしれない。
だけど、なんでどーしてこんな事になってるのか何一つわからなくて
痛みと不安で一杯の柴君に、やっぱり飼い主さんの顔を見せてあげたい。
飼い主さん!
アナタのわんちゃんがいない事に、気付いてください!
PR