杏が虹の橋に向けて旅立って、一ヶ月が過ぎました。
あっという間、です。
だけど一ヶ月と言う時間が、確実に過ぎました。
あんなに泣いてばかりだった毎日でしたが
最近は、泣かない日もあります。
それが一ヶ月、なのです。
『時間薬』
昔の人は本当に上手い事を言ったなぁと感心してしまうほどです。
だけどその反面、今、傍に杏が居ないのは
子供と散歩に出てるからなんだ、とか
杏が居ない夢を見てるだけなんだ、とか
一ヶ月経った今でも、まだ現実でない気もします。
それは私が、杏の居ない現実から
逃げよう、逃げたいとココロのどこかで
密かに思っているって事なのでしょうか?
杏の最後を書かなきゃ、ずっとそう思いながら書けずにいます。
うんん、途中まで書いたものが下書きのフォルダに入っていますが
それをなかなか完成出来ずにいます。
このブログに事細かに色々と書いてきたのは
後に同じ病気になったワンちゃんの何かになれたら…
そう思ったから。
だったら最後まできちんと書くべきだけど、書けないのです。
最後のお別れに来てくれたお友達が、みんな
「寝てるようやなぁ。」
「苦しまんで、良かったなぁ。」そう言ってくれるほど、杏の顔は穏やかでした。
![](https://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/890b52311896ae748c39a183a7b4162a/1264762809?w=320&h=240)
だけど、私はその言葉に「うん。」って言えませんでした。
病気を発症してから病院に行くまで、そして病気と闘った三ヶ月
それは、決して穏やかじゃなかったから。
杏はきっと、苦しい辛い思いを沢山してたと思うから。
だから私、「うん。」とは言えませんでした。
そして最後の表情、その瞳
杏からの最後のメッセージ。
それはもがき苦しむと言ったモノではなかったけど
決して笑ってはなかったし、感謝してる風でもなかった。
(もちろん今は空の上で感謝してくれてると思うケド。)
私には「まだココに居たいよ。逝きたくないよ。」
そんな風に見えた。
本来の犬の寿命を待たずして、旅立たなくちゃならなかった杏の無念さが
見えた気がした。
それが私のココロにひっかかって
杏の最後を書けなくしてるのかもしれません。
![](https://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/890b52311896ae748c39a183a7b4162a/1264775465?w=320&h=240)
この表情、よくしてたよね。
一体何を思ってたのかな?
杏。
杏が居なくなって一ヶ月経ったね。
お空での生活には慣れたかな?
杏は、どう思ってる?
もう一ヶ月?
まだ一ヶ月?
母さんは、昨日まで杏がココに居た気がまだするよ。
夜寝る時、布団を捲って母さんの隣をポンポンって叩くと
あなたはその合図を待っていたかのように、潜り込んできたよね。
そして李は、いくら呼んでも
母さんの足元の辺りの布団の上で寝てたでしょ。
川の字で寝たいと思って布団に入れても
李はすぐに飛び出したよね。
だけどね、最近ようやくお布団の中で寝るようになったんだよ。
もちろん、あなたみたいに自分からお布団に入ってこないから
母さんが連れて来るんだけどね。
もしかしたら李、ずっとこうしたかったのかな?
だけど、素直にそうできなかったのかな?
一ヶ月かかって、やっと。
李にも、それだけの時間が過ぎたって事だね。
そして杏や、父さん・母さん・兄ちゃん・ひぃちゃんにもね。
後は、三十五日、四十九日を迎えるだけだね。
四十九日が過ぎると、本当の意味で旅立ちの時。
後、二週間ちょっと。
それまでに母さん、今よりちょっと強くなるからね。
あなたの旅立ちのこの日だけは、笑って過ごすからね。
頼んだで、母さん ♪