杏が虹の橋に向けて旅立って、一ヶ月が過ぎました。
あっという間、です。
だけど一ヶ月と言う時間が、確実に過ぎました。
あんなに泣いてばかりだった毎日でしたが
最近は、泣かない日もあります。
それが一ヶ月、なのです。
『時間薬』
昔の人は本当に上手い事を言ったなぁと感心してしまうほどです。
だけどその反面、今、傍に杏が居ないのは
子供と散歩に出てるからなんだ、とか
杏が居ない夢を見てるだけなんだ、とか
一ヶ月経った今でも、まだ現実でない気もします。
それは私が、杏の居ない現実から
逃げよう、逃げたいとココロのどこかで
密かに思っているって事なのでしょうか?
杏の最後を書かなきゃ、ずっとそう思いながら書けずにいます。
うんん、途中まで書いたものが下書きのフォルダに入っていますが
それをなかなか完成出来ずにいます。
このブログに事細かに色々と書いてきたのは
後に同じ病気になったワンちゃんの何かになれたら…
そう思ったから。
だったら最後まできちんと書くべきだけど、書けないのです。
最後のお別れに来てくれたお友達が、みんな
「寝てるようやなぁ。」
「苦しまんで、良かったなぁ。」そう言ってくれるほど、杏の顔は穏やかでした。
だけど、私はその言葉に「うん。」って言えませんでした。
病気を発症してから病院に行くまで、そして病気と闘った三ヶ月
それは、決して穏やかじゃなかったから。
杏はきっと、苦しい辛い思いを沢山してたと思うから。
だから私、「うん。」とは言えませんでした。
そして最後の表情、その瞳
杏からの最後のメッセージ。
それはもがき苦しむと言ったモノではなかったけど
決して笑ってはなかったし、感謝してる風でもなかった。
(もちろん今は空の上で感謝してくれてると思うケド。)
私には「まだココに居たいよ。逝きたくないよ。」
そんな風に見えた。
本来の犬の寿命を待たずして、旅立たなくちゃならなかった杏の無念さが
見えた気がした。
それが私のココロにひっかかって
杏の最後を書けなくしてるのかもしれません。
この表情、よくしてたよね。
一体何を思ってたのかな?
杏。
杏が居なくなって一ヶ月経ったね。
お空での生活には慣れたかな?
杏は、どう思ってる?
もう一ヶ月?
まだ一ヶ月?
母さんは、昨日まで杏がココに居た気がまだするよ。
夜寝る時、布団を捲って母さんの隣をポンポンって叩くと
あなたはその合図を待っていたかのように、潜り込んできたよね。
そして李は、いくら呼んでも
母さんの足元の辺りの布団の上で寝てたでしょ。
川の字で寝たいと思って布団に入れても
李はすぐに飛び出したよね。
だけどね、最近ようやくお布団の中で寝るようになったんだよ。
もちろん、あなたみたいに自分からお布団に入ってこないから
母さんが連れて来るんだけどね。
もしかしたら李、ずっとこうしたかったのかな?
だけど、素直にそうできなかったのかな?
一ヶ月かかって、やっと。
李にも、それだけの時間が過ぎたって事だね。
そして杏や、父さん・母さん・兄ちゃん・ひぃちゃんにもね。
後は、三十五日、四十九日を迎えるだけだね。
四十九日が過ぎると、本当の意味で旅立ちの時。
後、二週間ちょっと。
それまでに母さん、今よりちょっと強くなるからね。
あなたの旅立ちのこの日だけは、笑って過ごすからね。
頼んだで、母さん ♪PR