杏が元気だと、私も元気が出る。
杏が元気でないと、なんだか私も元気が出ない。
杏の元気が、私に映ってる。
本当は反対でないといけないよなぁ。
いつも私が元気で、その元気を杏に分けてあげれるように。
諦めの悪い私は、いつになったらこの現実を受け入れて
折れない心で立ち向かっていけるんだろうか?
杏は、元気です。って言っても
その辺のワンコとは比べ物にならないくらい、へばっていますが。
輸血&ガンマから帰ってきた時の呼吸よりは落ち着いた感じ。
一日中震えているのが、気になるけど。
先生曰く、
「人でも自分の意思に関係なく、目の下辺りがピクピクする時あるやろ?
そんな感じやと思うで。今は筋肉が衰えてるからな。」だそう。
それに、おりものがすごい。
こんなの初めて見た。
「鼻水が出るんです。
目ヤニが出るんです。
呼吸が荒いんです。
鼻息がすごいんです。
おりものがすごいんです。
もうな、そんな小さな事を気にしててもどうしようもないんや。
何度も言うけど、何が起こってもおかしくない状態にかわりない。
前を見ていくしかないんやで。」また、怒られた。
そう、もう何処も彼処もすべてが正常ではないから。
先生は決して楽観的な事を言ってくれない。
「治るから、大丈夫や。」なんて、言ってくれた事ない。
それでも私は、過剰に期待して落ち込んでを繰り返している。
先生にはきちんと杏の事が見えてるから。
「一日中、杏の事が気になってるわ。」先生もそれだけ必死なんだろう。
そして、きっと私の事も見えてるんだろう。
楽観的な事は決して言ってはくれないけど
いつも前向きに進むよう、励ましてくれている。
先生の前で泣いたのは、一度だけ。
その時も、ただ進む事・闘う事を教えてくれた。
メールが届く。
開けると『供血の件です。』
件名を見るだけで、涙が出る。
杏の前で泣いたらあかんと思うけど、こればかりはどうしようもない。
親切が身に染みる。
見ず知らずの方が、杏の為に自分の子に針を刺そうとしてくれる。
大切な大切な血を、分けようと思ってくれている。
「頑張って。」
「大丈夫?」
「食べてる?」
「体、気をつけや。」
そんなメールも届く。
ありがとう。
杏と私は、本当に沢山の人に支えられています。
心から、ありがとう。
昨日辺りから冷え込み始めた。
風邪や肺炎が怖いから、寝ている杏にひざ掛けをかけるけど
いつの間にやら飛び出して
おまけにどうしてだか、何も敷いてない床を好む。
掛けては飛び出され、飛び出されては掛けて…
こちらでも、闘い勃発。
そうや!杏はコタツが大好きや。
コタツの中だと(もちろんまだ電気は入れない)、こっちも安心。
急いでコタツを出したものの…
ただ見るだけ…作戦失敗です。
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