昨晩20時、三回目の輸血とガンマガードの投薬が終わったと
先生から電話が入る。
車を飛ばして迎えに行く。
病院の前に車を停めると、待合室をよろよろと歩く杏が見えた。
あぁ、頑張った。
よく頑張ったな、あんちゃん。
診察室に入って話を聞く。
先日、業者から送られてきたニュースレターに
小腸の腫瘍からの出血で貧血を起こしていた犬の症例が載っていて
あまりにもタイムリーだったから、先生的にも気になったらしい。
腹水の確認に、エコーで腹部の検査はしているが
問題になるような腫瘍は見られないと言われていたけど
血便も出ているから、念の為
バリウムでのレントゲン検査をした結果、腫瘍は見られなかったそう。
また、前回の輸血から10日だったから
病院のワンコのPCV値も万全のところまで戻っていなかった様で
輸血後のPCV値は、20%どまりとなった。
今週末辺り、四度目の輸血となるだろう。
腹水を抜くため、利尿剤を使用。
バケツいっぱいくらいのおしっこをしたそう。
入院前は9.4kgあった体重が、9.1kgに減っていた。
確かに抱いても軽かった。
そして、抱いてもなんだか元気がないように思えた。
家に帰るなり、大量に水を飲む。
まめにおしっこに連れて行くが、すぐにお腹が張り出した。
いつも輸血後は元気なのに
PCVが20%あったら、もっと元気なはずなのに
鼻息も呼吸も荒く、なんだかぐったりしてる。
ガンマガードって、こんなにきつい薬なのかな?
だけど、食欲だけは依然すごい。
病院で17時にご飯をもらったらしいが、それでもまだ欲しがる。
嘔吐が怖いから、少しだけ食べさせた。
やっぱりこの呼吸は変だ。
前日、病院に行く前もこんな呼吸をしていた。
鼻息も荒かった。
輸血したのに、同じってどういう事?
気になって先生へ電話。
先生もガンマガードを使うのは初めてだから
投与後の状態がどんな風になるのかは知らないはず。
だけど、いてもたってもいられなかった。
どうする事も出来ないのも、わかっていた。
とりあえずは見守る事。
杏の体の中で、何かが起こっている証拠。
それが良い方向へ動いてくれるのを、願うだけ。
鼻息は相変わらず荒いけど、呼吸は今
少し落ち着いてきた。
お腹が少しピンクに見えるのは、私の欲目だろうか?
反抗期でどうしようも手のつけられなかった息子が
落ち込んで何も出来ない私の代わりに、料理をしてくれたり
ほんの少しの血だって、今の杏には大切だと言って
蚊を見つけると、必死になって追いかけている。
杏のおかげ、だね。
杏を見守る、李。
甘えたの妹だったのに、こうやって心配してる。友達がオリオン座の流れ星に、杏の事を願ってくれた。
大きな流れ星だったそう。
そんな大きな流れ星なら、きっと大きな願い事
かなえてくれるよね。
ガンマガード。
お願い。
杏を助けて。
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